マカテイの夜
はじめて彼女に出会ったのはゴーゴーバーが立ち並ぶブルゴス
ストリートのあるお店であった。彼女の名前はモニカといった
一軒一軒丹念にまわっていたところ、ちょうどブルゴスとカラ
ヤアンの交差点の角にあるアイボリー(1*)というお店に彼
女はいた。ぐるっと店内を見渡し、目の前で踊っている子がモ
ニカだった。すぐさま手招きしてママさんに伝え席に呼んだ。
(ママさんに言わないと、ダメなお店もある)
「始めまして」
「呼んでくれてありがとう。ここは初めて?」
「うん。どうい
うシステムになっているの?」
「うーんとね。あなたの飲み物
が100ペソで、レデイースドリンクは250ペソよ」
「ふーん」
彼女はさらりと笑顔で答えた。しかし、彼女の子供のような無
邪気な笑い声に私はすっかりまいっていた。いつしかそれは恋
に変わっていった… 次の日も私はお店に姿を見せたのである
「あなたは。優しそうだわ…。私はやさしい人大好きよ」
「日本人はみんな優しいわ。でも韓国人はキライなの」
「スケベでみんなしつこいの。体にべたべたさわるし…」
「日本人はみんな優しいし、お金持ちもおおいわ(笑)」
「もちろんあなたも優しいでしょ?」「やさしい人好きよ」
「も、もちろんだよ」どもりながらも私はそう答えた(笑)
どうやらここフィリピンでは「日本人=やさしい」というイメ
ージがあるみたいだ。多分これに加えて「お金持ち」とも思わ
れている。2人はデートで食事に行くことにした。私はいろい
ろ悩んだ挙句、安くて、一見豪華なホテルのチャイニーズ風シ
ャブシャブに行くことにした。場所はパンパシフィックホテル
(2*)の4階のお店に行く。ここは395ペソで、ソフトド
リンクが飲み放題、食べ放題のお店である。要は2人で800
ペソですんでしまう。日系の豪華ホテルなので設備はばっちり
ムードも満点のところでデートですごすにはまったく問題無い
そのあとバーや、バンドハウスなどをみて彼女は帰っていった
明るくて大変いい子だった… こんな子に出会えることを夢見
て、毎晩いろいろなお店をうつり飛んでいるのかもしれません
*1 アイボリー ブルゴスと、カラヤアンの角にある。二階
がVIPになっている。ここのお店では、何もしらないで「飲
んでいいよ」などというと、何十杯も飲まれる羽目になる。日
本人の悪い癖なので、イヤな時ははっきり
「ダメ」
と言おう。
*2 パンパシフィックホテル 東急系列ホテルの海外チェー
ン店。日系のホテルだけあって高級。場所はアドリアテコ・ス
トリートにある。(632)536−0788 120ドル〜
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